中古マンション「買うな」は半分正しい|避けるべき7タイプと判定チェックリスト

中古マンション「買うな」は半分正しい、避けるべき7タイプと判定チェックリスト

「中古マンションは買うな」といわれますが、一律に「買うな」と言い切れるものではありません。しかし、買わない方がいい中古マンションが存在するのも事実です。

中古マンションを購入して成功するか否かは、外観や間取りの好みよりも、管理状態、修繕積立金、耐震性、管理規約といった「書類と現場で確認できる要素」に左右されます。

本記事では、買って成功する中古マンションと買ってはいけない中古マンションの違いをわかりやすく整理しました。

読み終えるころには、候補物件を「OK/要注意/見送り」に仕分けできるようになり、安心して中古マンションを購入できるようになるはずです。

目次

中古マンションはなぜ買うなといわれる?不安要素と成功の秘訣

中古マンションは買うなといわれますが、避けるべき物件を避ければ問題ありません。

中古マンションは買うなといわれるが、避けるべき物件を避ければ問題ない

はじめに、中古マンションにはどのような不安があるか解説し、後悔しやすい中古マンションの買い方と、満足しやすい中古マンションの買い方をご紹介しましょう。

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中古マンションを購入する際はなぜ不安になる?

中古マンションには、大きく3つの不安があります。

1つめの不安は、お金の不安です。中古マンションは購入後に修繕積立金が上がる、積み立てているお金が足りなくなり一時金を徴収されるなどして想定外の出費が怖いという不安があります。

2つめの不安は、耐震性や劣化など建物の状態に関する不安です。築年数が古い中古マンションは、耐震性や建物の劣化による防水性の低下などの不安があります。

3つめの不安は、住み心地や資産価値など、管理に関する不安です。管理組合が機能していない、管理費の滞納者が多い、共用部分のメンテナンスが行き届いていない物件は、住み心地だけでなく将来の売りやすさにも影響します。

よく聞く不動産用語「マンションの管理組合」とは?
マンションの管理組合とは、各戸の住人で構成される、そのマンションの建物、およびマンションが建つ敷地を管理する団体です。

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中古マンションの「後悔しやすい買い方」と「満足しやすい買い方」

中古マンションは「室内の見た目」だけで買ってしまうと後悔しやすくなります。

中古マンションの価格には「建物のコンディションと管理」が織り込まれていないことがあり、室内の見た目だけで購入すると後悔しやすくなるのです。

反対に、長期修繕計画や議事録、管理規約などの諸々の書類を確認し、さらに共用部分の状況や設備の劣化具合、周辺環境などもチェックしつつ中古マンションを購入すると居住後に満足しやすくなります。

よく聞く不動産用語「マンションの共用部分」とは?
マンションの共用部分とは、各戸の住人が共用する部分であり、エントランスや玄関ホール、廊下、階段などを指します。

また、多くのマンションではバルコニー(ベランダ)も共用部分です。これは、バルコニーは災害時に全住人の避難路として使用されるためです。

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中古マンションは買うなといわれる理由【7選】

中古マンションは様々な理由から買うなといわれますが、その理由は以下の7つに分類されます。

中古マンションは買うなといわれる7つの理由
  1. 想定外のコスト発生(修繕・設備・一時金)
  2. 修繕積立金と管理費の上昇リスク
  3. 長期修繕計画の有無と質
  4. 旧耐震による倒壊リスク
  5. 管理不全(管理費の滞納・共用部分の荒れ・総会不全)
  6. 室内のリフォームとリノベ制限(規約・構造)
  7. 売却のしやすさ(資産性・流動性)

ここから、中古マンションは買うなといわれる7つの理由をご紹介しましょう。買うなといわれる理由を知れば、物件選びの際に「買うべきかやめるべきか」判断しやすくなります。

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理由1:想定外のコストが発生しやすい

中古マンションは、室内はきれいでも建物自体は多かれ少なかれ劣化しています。マンションで劣化しやすい箇所は、給排水管・屋上や外壁の防水・エレベーター・機械式駐車場などです。

これらを修繕するためには高額な費用が必要となり、修繕積立金が足りない場合は一時金の徴収が検討されることもあります。

中古マンションは「購入価格」だけでなく、「購入後に起こりうる修繕とその費用」を含めた総額で良し悪しを判断する必要があります。

よく聞く不動産用語「マンションの修繕積立金」とは?
マンションの修繕積立金とは、そのマンションを修繕するための費用を各戸の所有者が少しずつ出し合って毎月積み立てる金額です。

国土交通省の資料によれば、令和5年度における全国の中古マンションの修繕積立金の平均は1万3,000円程度となっています。

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理由2:修繕積立金・管理費が高い/今後上がる

中古マンションを購入すると、一部の物件を除き修繕積立金と管理費を毎月納めなければなりません。

修繕積立金とは、将来の大規模修繕などに備えて各戸の所有者が毎月積み立てるお金であり、管理費とは日常の清掃や点検を行う管理会社などに充てる費用です。

そして、修繕積立金は、築年数が経過すると共に徐々に上がります。マンションは築年数が経過すると共に劣化が大きくなり、高額な費用を要する修繕が必要となるためです。

また、管理費も決して安くはありません。

国土交通省が公開する資料によれば、令和5年における全国のマンションの管理費の平均は1万1,000円程度であり、物件によってはさらに駐車場使用料の一部を管理費に充当しているとのことです。

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理由3:長期修繕計画が弱いと“将来詰む”

長期修繕計画とは、今後10年から30年程度以内に行う修繕の内容と時期、概算費用を整理した計画であり、長期修繕計画書としてまとめられています。

その計画ですが、築年数が古い中古マンションは計画自体がないことや、あったとしても見直しがされていないことがあります。

そうなれば、修繕すべき箇所の優先順位が定まらず、修繕直前に「慌てて資金集め」をすることになりかねません。

中古マンションを購入する際は、その物件に長期修繕計画があるか、ある場合は定期的に見直しされているか、その計画に沿った修繕積立金の集め方が考慮されているか確認してください。

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理由4:旧耐震(1981年以前)の倒壊リスクがある

1981年(昭和56年)を境に耐震基準が大きく見直され、それ以前に建てられた建物は「旧耐震の建物」などと呼ばれ、一般に旧耐震の建物は地震に弱いといわれます。

これを理由に、1981年ごろより前に建てられた中古マンションは買うなといわれます。

しかし、「旧耐震の中古マンション=絶対に買うな」ではなく、耐震診断が行われると共に耐震改修が行われていれば「耐震性に関してはひとまずは問題ない」の基準まで上がります。

中古マンションを選ぶ際は建築された年だけで良し悪しを判断せず、耐震診断の有無、耐震改修の履歴、確認できる書類をセットで確認することが重要です(確認方法は後半で整理します)。

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理由5:管理不全(管理費滞納・総会不全・共用部分の荒れ)が致命傷になり得る

管理が行き届いていない中古マンションは住み心地が悪いだけではなく、将来の売却時に「なかなか売れない物件」になる可能性があります。

管理不全の典型は、修繕積立金の滞納者が多い、総会が形骸化している、清掃や点検が不十分で共用部分が荒れているなどです。

廊下に自転車や三輪車などの私物が多く置かれている中古マンションは、管理不全に陥っている確率が高いといえるでしょう。

管理不全に陥っている中古マンションは買うなといわれやすく、深刻なサインの表れであり、現地が荒れていて議事録や決算書でも問題が見える物件はやや危険です。

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理由6:リフォーム・リノベが思い通りにできない

中古住宅を購入すると同時に大掛かりなリフォームやリノベーションを希望する方が多くいらっしゃいますが、中古マンションは管理規約による制約や構造上の制限、共用部分は自由にリフォームできない場合があります。

たとえば、管理規約によりフローリングにはできない、構造による理由で給排水管を移設できずキッチンを希望の場所に設置できない、バルコニーは共用部分のため物干しざおを新設できないなどです。

よって、大掛かりなリフォームやリノベーションを希望するのであれば、中古マンションは買うなといわれがちです。

中古マンションを購入すると同時に大掛かりなリフォームやリノベーションを希望する場合は、物件選びの段階で管理規約や構造を念入りに確認する必要があります。

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理由7:条件次第で「売りにくい」マンションになる

将来売却する可能性があるのであれば、「買い手が不安に感じる点がある中古マンションは買うな」といわれやすいのが現状です。

たとえば、管理不全に陥っている、修繕積立金が不足している、旧耐震である、事故・トラブル履歴がある中古マンションは、買い手が不安になるため将来売るなら買うなといわれやすいといった具合です。

なお、中古マンションは、将来売却する可能性がなくとも、資産性を確認しつつ購入することが大切です。資産性が高い中古マンション、すなわち将来的にも売れる中古マンションは、購入後に後悔する確率が低くなります。

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それでも中古マンションが選ばれる理由(メリット整理)

中古マンションは修繕積立金が高いなどの理由で買うなといわれますが、立地条件が良い物件を安価に購入できるなどのメリットがあります。

中古マンションは買うなといわれるが、立地条件が良い物件を安価に購入できるなどのメリットがある

ここからは、中古マンションのメリットを整理しましょう。

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価格プラスアルファのメリット(立地・選択肢・事前確認)

中古マンションの最大のメリットは新築より安く購入できることですが、それだけではありません。

安いがゆえに希望するエリアの物件を選びやすくなる、実際の住環境(騒音や日当たり、共用部分の状態)を確認しつつ購入できるなど新築にはないメリットがあります。

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リノベーションしつつ自分好みの部屋に「カスタマイズ」できる

中古マンションは新築とは違い、リノベーションしつつ自分好みの部屋をカスタマイズして生活を楽しむことができます。

リノベーションをすれば設備も新しくなり、気持ちの良い新生活を送ることができます。

ただし、物件によっては管理規約の制限が強い、構造上の制約が大きいなどの理由で思い切ったリノベーションができない場合があるため注意してください。

たとえば、管理規約の取り決めによりガスの給湯器は設置できず、構造上の制限により窓の位置は変更できないといった具合です。

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【最重要】買ってはいけない中古マンションの見分け方(書類チェック)

中古マンションは買うなといわれますが、買ってはいけない物件を購入しなければ問題ありません。

中古マンションは買うなといわれるが、買ってはいけない物件を購入しなければ問題ない

ここからは、購入を希望する中古マンションが「買ってはいけない」に該当するか見分けるためにチェックすべきことをご紹介します。

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管理組合の財務状況

財務状況が芳しくなく、修繕積立金の残高が少ない物件は買ってはいけない中古マンションに該当します。

よって、中古マンションを購入する際は、直近の収支、修繕積立金の残高、管理費の滞納者の有無などをチェックする必要があります。

それらの情報は、その物件を取り扱う不動産業者に重要事項調査報告書や、管理組合の直近の決算書(収支報告書)などの書類を見せてもらえばチェックできます。

中古マンションを購入する際の注意点
重要事項調査報告書や決算書(収支報告書)は売買契約を結ぶ日より前(できる限り早い時点が望ましい)に確認し、売買契約の締結日にはじめて書類を見るようなことがないように注意してください。

はじめて不動産を売買する際は売買契約の場の雰囲気に圧倒され、書類の詳細が確認できず、指摘すべき点があっても指摘できないことがあります。

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長期修繕計画(あるか/現実的か/見直し前提)

長期修繕計画がない物件は買ってはいけない中古マンションに該当しますが、計画があるだけではリスクが残ります。

具体的には、長期修繕計画の以下の項目を確認してください。

  • 長期修繕計画の作成年と最終見直し時期(計画が古い場合は建材価格や工事単価の変動が反映されていないことがある)
  • 大規模修繕の周期と工事項目(周期が10年を超えたり、工事の内容が不十分であれば建物の状態が芳しくない可能性がある)
  • 長期修繕計画に対して積立が追いつく設計か(資金計画が破綻していれば今後の修繕が行われない可能性がある)

上記の項目は、その中古マンションを取り扱う不動産業者に長期修繕計画書、直近の収支報告書を見せてもらえばチェックできます。

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大規模修繕の履歴と次回予定

大規模修繕とは、屋上や外壁を再塗装するなどして建物のコンディションを整える大規模な修繕ですが、必要な修繕が行われていなければ意味がありません。

よって、中古マンションを購入する際は、これまでにどのような大規模修繕が行われてきたか履歴をチェックしてください。

また、次回の大規模修繕が近い場合は、どのような修繕を行う予定かも併せてチェックするのが賢明です。

大規模修繕の履歴、および次回の修繕予定箇所は、その物件を取り扱う不動産業者から「重要事項調査報告書」や「長期修繕計画書」などを見せてもらうことによりチェックできます。

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総会で揉めていないか?

マンションは定期的に総会を行う必要があり、総会では管理組合から組合員(住人)に対して収支決算報告が行われ、今後の予定や予算繰りなどが協議されます。

また、総会では重大なトラブル(漏水、騒音、管理費の滞納問題)の発生状況なども報告されます。

その総会ですが、管理組合と組合員が揉めている物件は、現時点においては買ってはいけない中古マンションに該当するといえます。

総会の様子は議事録をチェックすることにより確認でき、議事録はその物件を取り扱う不動産業者などに見せてもらうことができます。

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リフォームやリノベーションができる範囲

中古マンションを購入すると同時にリフォームやリノベーションを希望する場合は、管理規約を確認し、施工できる事項や範囲をチェックしてください。

マンションの管理規約とはその中古マンションのルールであり、できることやできないことなどが定められます。

そして、管理規約ではリフォームできることやリノベーションできることなども定められ、規約によりできないリフォームは、現時点ではできません。

よって、購入と同時にリフォームやリノベーションを希望する場合は、売買契約を結ぶより前にその中古マンションの管理規約をチェックし、希望するリフォームができるか確認する必要があります。

管理規約は、その中古マンションを取り扱う不動産業者に最新の管理規約書を見せてもらうことにより確認できます。

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修繕積立金で失敗しない“超かんたん”考え方

中古マンションを購入する際は修繕積立金がいくらか気になりますが、これから額が上がらないかなども確認するのが賢明です。

これから修繕積立金が上がるのであれば、その中古マンションは買うなといえるかもしれません。

修繕積立金で失敗しない“超かんたん”考え方

ここからは、中古マンションの修繕積立金の考え方を解説しましょう。

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「今の金額」より「将来の上がり方」を重視する

修繕積立金が安い中古マンションはお得感がありますが、安ければ良いとは限りません。

安いと修繕が追い付かず、これから毎月納める修繕積立金が上がる可能性があります。

中古マンションを購入する際は現時点の修繕積立金に目を奪われることなく、その修繕積立金で修繕が追いついているか、この先に修繕積立金が上がる可能性があるかも併せて確認するのが賢明です。

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均等積立と段階増額(どっちが危ないのか)

修繕積立金には、大きく分けて次の2つの方式があります。

修繕積立金の方式
  • 均等積立方式:毎月の積立額を平準化し、計画的に積み立てる考え方
  • 段階増額積立方式:当初は低く、年数経過で段階的に増額させる考え方

そして、段階増額積立方式は、増額する際に反対する組合員(住人)が多ければ計画通りに事が進まず、積立金が不足する可能性があります。

段階増額積立方式の中古マンションを購入する際は、「計画されている増額が現実的な水準か」「これまでに計画どおりに増額されているか」を確認することが大切です。

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購入前に不動産会社へ聞く質問テンプレ

購入を希望する中古マンションの修繕積立金に関する状況は、その物件を取り扱う不動産業者に以下の質問をすることにより状況を把握しやすくなります。

  • この中古マンションの修繕積立金残高はいくらですか?滞納者が多いなどの噂を聞くことがありますか?
  • この中古マンションに長期修繕計画はありますか?あるとすればいつ頃作成されたものですか?最後に見直されたのはいつですか?次回はいつごろ見直しされそうですか?
  • 次の大規模修繕はいつ予定されていますか?積立で修繕費用を賄えそうですか?一時金が徴収される予定はありますか?
  • この中古マンションの過去の総会で修繕費が不足していることなどが協議されたことはありましたか?

なお、上記は内覧をする際に軽く口頭で質問し、後日あらためてメールなど記録が残るもので問い合わせるのが良いでしょう。

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耐震性はここだけ押さえる(旧耐震・新耐震・確認方法)

築年数が古い中古マンションは耐震性が低く買うなといわれますが、築年数だけで耐震性は判断できません。

中古マンションの耐震性は築年数だけで判断できない

ここからは、なぜ築年数が古い中古マンションは耐震性が低いといわれるか解説し、売買契約を結ぶ前に確認すべき耐震性に関する書類とポイントを整理します。

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1981年(昭和56年)が境目/旧耐震の基本)

建物の耐震基準は1981年(昭和56年)ごろに行われた改正を境として大きく見直され、それ以降はより耐震性に優れたマンションしか新築できなくなりました。

これを理由に、1981年より前に建築確認を受けつつ建てられた中古マンションは「旧耐震」などと呼ばれ、地震に対する設計の考え方が異なります。

ただし、1981年より前に建築確認を受けつつ建てられたすべての中古マンションが耐震性が低いというわけではありません。旧耐震であっても現行の耐震基準を満たす物件も存在します。

また、1981年より前に建築確認を受けつつ建てられた中古マンションであっても、その後に適切な耐震改修が行われ、現行の耐震基準を満たす物件もあります。

「旧耐震=買うな」と即判断せず、中古マンションは現時点の耐震性をもとに購入するか否かを判断することが大切です。

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耐震性の確認は「建築確認日」「耐震診断の有無」「改修履歴」

中古マンションは「旧耐震=買うな」ではなく、現時点の耐震性をもとに購入をするか判断することが大切です。具体的には、以下の3つの情報で現時点の耐震性を判断します。

中古マンションの耐震性を判断する方法

耐震診断の有無と結果
一部の中古マンションは耐震診断が実施され、その診断結果を見れば現時点における間違いのない耐震性を確認できます。
耐震改修の履歴
耐震診断の結果が芳しくなく、それを是正するために耐震改修が行われていれば、その中古マンションは現行の耐震基準を満たしていると考えられます。
建築確認日
1981年より前に建築確認を受けつつ新築された建物を「旧耐震」と呼びますが、正確には1981年6月1日より前に建築確認を受けつつ新築された建物を旧耐震と呼びます。

耐震診断や耐震改修の履歴がなく1981年に新築された中古マンションは、建築確認が行われた日を確認することにより耐震性を判断することが可能です。

上記3つの情報は、その中古マンションを取り扱う不動産業者に問い合わせるなどすれば確認できます。

十分に確認できない場合は、その中古マンションは「情報の透明性が低い物件」として慎重に扱うのが無難です。

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耐震性は“検査+保証”で担保できる

揺るぎのない耐震性を担保できる制度として、検査に合格した住宅のみに保証が付く「既存住宅売買瑕疵保険」という制度があります。

既存住宅売買瑕疵保険とは、耐震性など一定の条件を満たす中古住宅のみが加入できる保険です。

同保険に加入する中古マンションを購入し、その後に耐震性が劣るなどの瑕疵(欠陥)が見つかれば保険金が支払われます。

なお、既存住宅売買瑕疵保険は中古住宅の売り主が加入する保険であり、詳細は「一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会」に記されていますが、購入を希望する中古マンションを取り扱う不動産業者に問い合わせることでも確認できます。

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リノベ前提の人が“買うな”になる落とし穴

中古マンションを購入すると同時にリノベーションを希望する場合は、その物件が優良であっても「買うな」になる可能性があります。

具体的には、管理規約や構造上の理由により思い通りのリノベーションができず、その中古マンションは「買うな」になるといった具合です。

中古マンションを購入すると同時にリノベーションをする人が失敗しやすい落とし穴

ここから、中古マンションを購入すると同時にリノベーションを希望する方へ向けて、思い通りに施工できない状況をご紹介します。

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管理組合の規約で思い通りにリノベができない(フローリング不可など)

マンションは共同住宅であるため、騒音・振動・共用部分の保護などを理由に工事内容が管理規約で制限されることがあります。

たとえば、フローリングは遮音性能の高いものに限定される、管理組合への工事申請の手続きが厳格、工事できる曜日・時間帯が限定されるなどです。

中古マンションのリノベーションの自由度は物件によって大きく異なるため、売買契約を結ぶ前に管理規約を確認しなければなりません。

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構造上の理由により思い通りの間取り変更ができない

「間取りを変更するために玄関付近の壁を撤去したい」「アイランドキッチンを設置したい」などの希望があっても、建物の構造や配管の位置などの都合で実現できないことがあります。

実現できなければ、リノベーションをすることを前提としてその中古マンションを購入するのであれば、残念ながら「買うな」となります。

リノベーションを前提として中古マンションを購入するのであれば、内覧段階からリフォーム会社に同席してもらい、思い通りのリノベーションができるか工事費用と合わせて確認するのが安全です。

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予想外の劣化でリノベの費用が読めない

「中古マンションを購入すると同時にリノベーション」の落とし穴は、予想外に工事費用がかかる場合があることです。

中古マンションには「開けてみないと分からない劣化(下地、配管、漏水跡など)」があり、それがあれば工事費用は見積もりより高くなります。

また、管理規約に則った工事を行うために余分な費用が掛かり、予算繰りに苦労するかもしれません。

それらの事態を回避するためには、その中古マンションを購入する前にリフォーム業者から複数の工事パターンの見積もりを取り、最悪の事態に備えたリノベーションを選択することが有効です。

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契約前にやるべき7つの行動(チェックリスト)

中古マンションは買うなといわれますが、確認すべきことをチェックして納得できれば買っても問題はありません。

中古マンションは買うなといわれるが、確認すべきことをチェックして納得できれば問題ない

ここからは、中古マンションの売買契約を結ぶ前の最終チェックリストをご紹介します。

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1)共用部分の「荒れ具合」をチェックする

マンションの各部分は、各戸の所有者のみが利用する「専有部分」と、各戸の所有者が共用する「共用部分」に分類されます。

各戸の室内は専有部分、廊下などは共用部分といった具合です。

そして、買うなといわれやすい中古マンションは、廊下に自転車や植木鉢などの私物が置かれているなどして共用部分が荒れています。

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2)専有部分の「設備の寿命」をチェックする

中古マンションを購入する際は室内の見た目に目を奪われがちですが、室内に設置されている設備の寿命をチェックする必要があります。

具体的には、給湯器や換気扇、窓のサッシなどの傷み具合を確認します。それらを新調するためには、思いのほか費用が掛かります。

また、IHクッキングヒーターや電気式の衣類乾燥機など多くの電力を必要とする設備の設置を希望する場合は、電気容量もチェックしましょう。

電気容量が足りなければアンペアを変更する必要がありますが、マンション自体の受電設備などの状況によっては変更できないこともあるため注意が必要です。

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3)時間帯を変えて周辺環境をチェックする

中古マンションの購入を希望し、静かさや日当たり、治安の良し悪し、付近の交通量などを重視する場合は、曜日や時間帯を変えて周辺環境をチェックしてください。

たとえば、平日の昼間と夜間にチェックし、さらに日曜日や祝日にもチェックするといった具合です。

中古マンションの中には昼間は静かでも夜は騒がしい、休日になると人の出入りが多くなるなど時間帯によって状況が変化する物件があり、その物件は「買うな」に該当する可能性があります。

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4)書類(決算・長期修繕計画・議事録・規約)をチェックする

中古マンションは、判断材料が揃わないまま売買契約を結ぶのは危険です。その物件は「買うな」といわれやすい中古マンションかもしれません。

よって、売買契約を結ぶ前に、少なくとも以下の書類を入手して内容をチェックしてください。

  • 管理組合の収支や決算状況が記された「収支決算書(収支報告書)」や「貸借対照表」
  • 長期修繕計画が記された「長期修繕計画書」
  • 総会議事録(最近のものが望ましい)
  • 管理規約(使用細則含む)が記された書類

上記の書類は、購入を希望する中古マンションを扱う不動産業者、または物件の売り主から入手できます。

入手できない場合は、その理由を不動産業者や売り主に確認し、説明を求めるのが賢明です。

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5)管理費の滞納状況と次回大規模修繕の資金計画をチェックする

管理費の滞納者が多い、積立残高が薄い、近々大規模修繕があるのに資金の見通しが弱いなどの中古マンションを購入すると、一時金を徴収されるなどして負担が大きくなる可能性があります。

よって、中古マンションを購入する際は、それらの情報をチェックしてください。

それらの情報は、その物件を取り扱う不動産業者から重要事項調査報告書を見せてもらうなどすればチェックできます。

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6)重要事項説明書で“管理・修繕・規約”をチェックする

中古マンションの売買契約を結ぶ際は、事前にその物件を取り扱う不動産業者から重要事項説明を受けます。

中古マンションの売買契約を結ぶ前に受ける重要事項説明とは、その物件の詳細に関する説明であり、管理に関すること、修繕積立金に関すること、規約に関することの説明も含まれます。

管理や修繕積立金、規約に関することの説明は買主にとって重要となるため、聞き逃すことがないように内容をチェックしてください。

納得できないことがあればその場で詳細を質問し、回答があいまいな場合は追加資料などを請求するのが賢明です。

中古マンションの購入時のポイント「重要事項説明書は事前に入手」
重要事項説明が完了すれば、その内容をまとめた「重要事項説明書」という書面に署名捺印することとなります。

そして、署名捺印をして売買契約を結べば、重要事項説明のすべてに納得した上で物件を購入したこととなります。

すなわち、重要事項説明書への署名捺印は慎重にする必要があるというわけです。

その重要事項説明書ですが、内容が複雑で専門用語が多く、はじめて不動産を売買する方が見ると多くの場合は圧倒されます。

よって、重要事項説明を受ける際は、事前に重要事項説明書を不動産業者から取り寄せ、余裕をもって内容を確認しておくのがお勧めです。

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7)不安が残るなら検査や保証の選択肢を検討する

これまでにご紹介したすべてのことをチェックし、それでも不安が残る場合は、第三者の検査を検討してください。具体的には、ホームインスペクションを受けるのが良いでしょう。

ホームインスペクションとは専門家による住宅診断であり、Googleで「○○市(購入を希望する中古マンションが所在する市町村名) ホームインスペクション」などと検索すれば依頼先が見つかります。

ただし、売買契約を結ぶ前の中古マンションにホームインスペクションを実施するためには、売り主の承諾が必要となるため留意してください。

また、やはり売り主の協力が必要となりますが、「既存住宅売買瑕疵保険」に加入することでも中古マンションを安心してご購入いただけます。

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よくある質問(FAQ)

ここからは、中古マンションの購入に関するよくある質問とその答えをご紹介しましょう。

中古マンションの購入を希望しつつも「買うな」という言われを聞いて不安に思う方がいらっしゃいましたら、ぜひ参考になさってください。

中古マンションは築何年まで買って良い?
築年数だけで購入するか否かを決定するのは好ましくありません。築年数は劣化の目安にはなりますが、実際のリスクは管理状態、長期修繕計画の質、修繕履歴、積立残高、耐震性などによって大きく変わります。

築年数が古くとも適切な修繕が行われきちんとした資金計画がある中古マンションは、お買い得といえます。
修繕積立金が高いのは悪いことですか?
高いこと自体が悪いとは限りません。必要な修繕に備えて現実的な積立が行われている結果として修繕積立金が高額な場合があります。

注意すべきは「高いのに残高が不足している」「将来さらに修繕積立金が高くなる」「高いにもかかわらず一時金も徴収される」などといった状況です。

中古マンションは修繕積立金の額だけではなく、長期修繕計画と積立金の残高をセットで確認してください。
管理が良いマンションはどう見抜けますか?
玄関ホールやエントランス、廊下や階段などの清掃状況、掲示板の内容、設備の点検状況など現地で分かる点もありますが、決め手は書類です。

収支が安定している、修繕積立金や管理費の滞納者が少ない、長期修繕計画が定期的に見直されている、総会議事録が機能しているなど、管理組合が意思決定できている形跡があるかを確認してください。

それらの情報は、その物件を取り扱う不動産業者から重要事項調査報告書を見せてもらうなどすれば確認することが可能です。
旧耐震は絶対に避けるべきですか?
旧耐震だから買うな、とは言い切れません。耐震診断と耐震改修の状況、管理状態、収支報告書などの情報の透明性によって購入するに値するか否かが変わります。

避けるべきは、旧耐震でありなおかつ耐震診断も実施されず、管理や資金計画にも不安がある中古マンションです。それに該当する物件は購入するに値するか否かの判断材料が少なく、買うのであれば慎重に買わなければなりません。

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まとめ - 「買うな」が「買ってよかった」に変わる条件

中古マンションは買うなといわれますが、それは「買ってはいけない物件がある」という意味であり、すべての物件に該当するわけではありません。

買ってはいけない中古マンションの多くは、管理状態、修繕積立金の額や残高、耐震性、管理規約などに関する問題を抱えています。

それらの問題がある中古マンションは買うなといえますが、問題がない物件は買ってもよいといえるでしょう。重要なのは、買ってよい物件と買ってはいけない物件の違いを知ることです。

本記事の内容をまとめると、以下のようになります。

  • 中古マンションは買うなといわれる主な要因は、想定外のコストがかかることがある、積立金の不足により必要な修繕が施されていない、管理不全、耐震性が劣る物件や劣化が放置されている物件がある、管理規約による制限があるため
  • 中古マンションを買うか否かの判断は、内見の印象ではなく決算状況、長期修繕計画の有無と質、議事録と管理規約の内容、共用部分の状態を含めて鑑みることにより失敗する確率が減る
  • 修繕積立金は「高い安い」より「将来」が重要で、均等積立方式や段階増額積立方式などの積み立て方、この先毎月納める額が増える可能性があるかまで確認する
  • どうしても不安が残る場合は、ホームインスペクションなどの検査や、既存住宅売買瑕疵保険などの保証も鑑み、材料を揃えたうえで最終判断するのが安全

中古マンションは買うなといわれますが、条件を満たせば新築にはない立地や選択肢を得られる魅力的な不動産です。

購入に不安がある場合は、本記事のチェックリストを使い、候補物件を冷静に仕分けることで安心して高品質な中古マンションを購入できる確率が高まります。

焦らず、買うか否かの判断をしてください。本記事の内容が、中古マンションの購入を希望する皆様に役立てば幸いです。

記事公開日:2026年2月

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