中古住宅を購入したい。司法書士への報酬はいくら?

中古住宅の購入で必要となる司法書士への報酬の目安をわかりやすく解説

中古住宅を購入すると、その住宅が自分の不動産になったことを第三者に証明できるように、所有権移転登記を行います。

所有権移転登記とは、いわゆる名義変更のことで、手続きが複雑なため、司法書士に報酬を支払いつつ代行させるのが通例です。

中古住宅の購入を希望する方へ向けて、司法書士に支払う所有権移転登記の報酬の目安をわかりやすく解説しましょう。

目次

1. 住宅ローンで中古住宅を購入する場合は10~15万円程度

住宅ローンで中古住宅を購入する際は、金融機関から融資が実行され、その融資をもって中古住宅の売主に代金を支払います。

そして、代金の支払いが済めば、その直後から司法書士が抵当権を設定した所有権移転登記(名義変更)の手続きを開始し、その報酬は住宅ローンを利用する金融機関により異なるものの、おおむね10~15万円程度です。

抵当権とは、中古住宅の買主が住宅ローンを返済できない場合に、金融機関が第三者に中古住宅を売却できる権利などのことで、住宅ローンで中古住宅を購入する際は、必ず抵当権が設定された所有権移転登記が行われます。

報酬である10~15万円を支払うタイミングは、融資を実行する金融機関や、住宅ローンの契約内容により異なりますが、融資が実行された直後に司法書士に支払うのが通例です。

住宅ローンで中古住宅を購入する流れと、司法書士に報酬を支払うタイミング
1. 中古住宅を探す
2. 理想の中古住宅が見つかり次第、売主に購入を申し込む
3. 売主と売買契約を締結し、手付金を支払う
4. 金融機関に住宅ローンの仮審査を申し込む
5. 金融機関に住宅ローンの本審査を申し込む
6. 住宅ローンの融資が実行される
7. 売り主に代金を支払う
8. 司法書士に報酬を支払う
9. 司法書士による所有権移転登記の手続きが開始される
10. 中古住宅が引き渡される

ただし、金融機関によっては、住宅ローンの融資を実行する数日前に、司法書士への報酬を請求することがあるため注意してください。

また、フルローン(司法書士への報酬が含まれた額が貸し出される住宅ローン)を利用する場合は、金融機関から司法書士へ報酬が直接支払われ、中古住宅の買主には、報酬額が差し引かれた額が貸し出されます。

なお、住宅ローンで中古住宅を購入する際は、金融機関が指定した司法書士が所有権移転登記の手続きを代行します。

住宅ローンで中古住宅を購入する場合の司法書士への報酬は、おおむね10~15万円程度

2. 現金で中古住宅を購入する場合は7~10万円程度

現金で中古住宅を購入する際は、売買契約の締結後などに売主に代金を支払い、その直後から司法書士が所有権移転登記(名義変更)の手続きを開始します。

現金で中古住宅を購入する場合の司法書士への報酬は、所有権移転登記の手続きを代行する司法書士により異なりますが、おおむね7~10万円程度です。

7~10万円程度の司法書士への報酬は、売主に中古住宅の代金を決済した直後に司法書士に支払います。

現金で中古住宅を購入する流れと、司法書士に報酬を支払うタイミン グ
1. 中古住宅を探す
2. 理想の中古住宅が見つかり次第、売主に購入を申し込む
3. 売主と売買契約を締結し、手付金を支払う
4. 売り主に中古住宅の代金を支払う
5. 司法書士に報酬を支払う
6. 司法書士による所有権移転登記の手続きが開始される
7. 中古住宅が引き渡される

現金で中古住宅を購入する際の所有権移転登記を代行する司法書士は、不動産業者が斡旋するのが通例ですが、買主がひいきにする司法書士が存在する場合は、その司法書士を指定することも可能です。

詳しくは、購入を希望する中古住宅を仲介する不動産業者にお問い合わせください。

現金で中古住宅を購入する場合の司法書士への報酬は、おおむね7~10万円程度

まとめ - 所有権移転登記の際は、登録免許税も必要

中古住宅の購入を希望する方へ向けて、所有権移転登記の手続きを代行する司法書士への報酬の目安をご紹介しました。

司法書士への報酬は、住宅ローンや現金など、中古住宅を購入する形態により異なり、住宅ローンで購入する場合は10~15万円程度、現金で購入する場合は7~10万円程度です。

また、中古住宅を購入すると、夫と妻など、所有者を複数人に設定した所有権移転登記を実行できますが、その場合は、司法書士への報酬が2~3万円程度高くなることがあるため留意してください。

なお、報酬を受け取った司法書士は法務局(法務省の地方支分部局)で所有権移転登記の手続きを行いますが、その際は登録免許税が課せられます。

登録免許税とは、不動産の名義を変更する際などに課せられる税金のことで、司法書士に所有権移転登記を代行させる際は、報酬とは別に、登録免許税を預ける必要があるため注意してください。

登録免許税の詳細は、当サイトのコンテンツである「登録免許税とは? 意味や税額の計算方法をわかりやすく解説」にてご確認いただけます。

記事公開日:2019年8月

こちらの記事もオススメです