固定金利とは?固定と変動のどっちが良い?わかりやすく解説!

固定金利とは?住宅ローンの固定金利をわかりやすく解説

住宅ローンにおける固定金利とは、完済まで金利が変わらない固定金利型の商品です。

しかし、この説明ではわかりにくいため、イラストと図を用いて住宅ローンの固定金利をわかりやすく解説しましょう。

目次

1. 住宅ローンの固定金利とは、返済中に金利が変わらない商品

それでは、住宅ローンの固定金利をわかりやすく簡単にご説明しましょう。

その前に、固定金利という金融用語に含まれる「金利」の意味を理解してください。

住宅ローンの商品説明を読むと、必ず「金利1.3%」や「金利0.5%」など、%(パーセント)を用いた数字が表記されています。

それらの数字が金利であり、金利とは、借りたお金に掛かる利子の割合です。

たとえば、1.3%の金利で100万円を借り入れ、1回で返済する場合は、その1.3%である1万3千円などの利子を支払う必要があります。

また、0.5%の金利で100万円を借り入れ、1回で返済する場合は、その0.5%である5千円などの利子を支払わなければなりません。

固定金利という金融用語に含まれる金利とは?

住宅ローンは返済回数が400回以上などに及ぶため、単純に利子の額を計算することはできませんが、1.3%の金利で3,000万円を借りつつ35年で返済する場合は、約700万円の利子を支払う必要があります。

金利が0.5%に設定されている住宅ローンで3,000万円を借り入れつつ35年で返済する場合は、利子は約300万円です。

金利とは、借り入れたお金に掛かる利子の割合であり、金利が高ければ利子は高額になり、金利が低ければ利子は少額になります。

以上が金利の意味です。

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1-1. あらためて固定金利をわかりやすく解説

つづいて、あらためてわかりやすく住宅ローンの固定金利を解説しましょう。

先にご紹介したとおり、住宅ローンには1.3%や0.5%などの金利が設定されていますが、完済まで金利が変わらない商品と、定期的に金利が変わる商品があります。

完済まで金利が変わらない商品を「固定金利型」や「固定金利タイプ」と呼びます。

固定金利型や固定金利タイプは、借り入れ時の金利が1.3%であれば、完済するまで1.3%です。

一方、定期的に金利が変わる商品を「変動金利型」や「変動金利タイプ」と呼びます。

変動金利型や変動金利タイプは、半年に一度金利が見直されます。

そして、完済まで金利が変わらない固定金利型や固定金利タイプと呼ばれる住宅ローンが固定金利です。

固定金利とは?

固定金利型の住宅ローンは完済まで金利が変わらないため、返済計画が立てやすいのが特徴です。

これに対して変動金利型の住宅ローンは、半年に一度など、その時の景気に応じて金利が変わります。

たとえば、景気が良ければ金利が上がり、悪ければ金利が下がるといった具合です。

こう聞くと、固定金利型の住宅ローンの方が返済しやすいという印象を受けますが、固定金利型は、変動金利型より金利が高く設定されているのが通例となっています。

例を挙げると、固定金利型の住宅ローンは商品によって異なるものの、金利は1.3%程度からなどです。

変動金利型の住宅ローンも商品によって異なるものの、0.5%程度などからと固定金利型より金利が低くなっています。

金利が低ければ、支払うべき利子が減るため、変動金利の方が返済総額が安くなりがちです。

とはいうものの、変動金利型は景気が良くなれば金利が上がる可能性があるため、リスクを秘めています。

よって、固定金利と変動金利は、どちらが良いと断言できません。

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2. 固定金利には10年固定タイプがある

住宅ローンにおける固定金利とは、完済まで金利が変わらない固定金利型の商品です。

これに対して、半年に一度金利が見直されるのが変動金利型ですが、変動金利型の中には、借り入れ直後から10年間金利が変わらない商品が存在します。

これに該当する商品を「10年固定型」や「10年固定タイプ」などと呼びます。

10年固定型は返済開始から10年間は金利が変わらないため、返済計画を立てやすいのがメリットです。

10年が終われば、その後も再び10年固定を選んだり、変動金利を選ぶなど選択することが可能です。( 商品によっては選択できない場合もあります。ご注意ください )

固定金利の10年固定タイプとは?

また、住宅ローンには、固定金利と変動金利をミックスしつつ借り入れできる商品も存在します。

たとえば、3,000万円を借り入れた場合、2,000万円を固定金利で、残りの1,000万円を変動金利で返済するといった具体です。

これに該当する住宅ローンをミックスローンや金利ミックスプラン、金利ミックスタイプなどと呼びます

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3. 変動金利から固定金利に変更できる?

住宅ローンにおける固定金利とは、返済中に金利が変わらない商品です。

そして、住宅ローンには、半年に一度金利が見直される変動金利型も存在します。

変動金利型は固定金利型より金利が低いものの、景気が良くなれば金利が高くなるリスクを秘めています。

そこで気になるのが、返済途中で変動金利型から固定金利型に変更できるかという点ですが、金融機関によってできる場合があります。

変動金利から固定金利に変更できる住宅ローンも存在する

たとえば、筆者がこの記事を作成する2020年10月現在、みずほ銀行の住宅ローンは、一定の条件を満たすことにより返済途中で変動金利から固定金利に変更することが可能です。

また、金融機関が対応せず、変動金利から固定金利に変更できない場合は、他の金融機関が取り扱う固定金利型の住宅ローンに借り換えるという方法があります。

借り換えを行えば、変動金利型から固定金利型に変更することが可能です。

ただし、借り換えを行う際は、借り換え先の金融機関であらためて審査を受ける必要があるなど、たくさんの労力を必要とします。

そのため、借り換えは慎重に行うことが大切です。

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まとめ - 変動か固定か迷うときは変動金利から挑戦する

住宅ローンの固定金利をわかりやすく解説しました。

住宅ローンには固定金利と変動金利があり、固定金利とは、固定金利型や固定金利タイプと呼ばれる、完済まで金利が変わらない商品です。

固定金利型の住宅ローンは、完済まで金利が変わらないだけに、返済計画を立てやすいというメリットがあります。

ただし、固定金利型は変動金利型より金利が高く設定されているため、景気の悪化により収入が減るなどすれば、返済に苦労する可能性があります。

なお、住宅ローンを利用する際は変動か固定か迷いますが、先に変動金利の審査を受け、落ちた場合は固定金利をお選びになる方が少なからずいらっしゃるようです。

その理由は、住宅ローンの種類と金利の傾向にあります。

住宅ローンは、大きく民間ローンとフラット35に分類され、それぞれの詳細と金利の傾向、審査の基準は以下のとおりです。

住宅ローンの種類と特徴

種類 詳細 金利 審査の基準
民間ローン 各銀行が独自に商品化する住宅ローンが民間ローンであり、主に変動金利が採用されている 低め 難しい
フラット35 住宅金融支援機構と銀行が協調して貸し出すローンがフラット35であり、固定金利が採用されている 高め 通りやすい

上記のとおり、住宅ローンは民間ローンとフラット35に大きく分類され、民間ローンは変動金利で低金利でありつつも、審査が難しいという特徴があります。

一方、フラット35は固定金利で金利が高くありつつも、審査が通りやすくなっています。

よって、住宅ローンを利用する際に変動か固定か迷う場合は、まずは変動金利型の審査を受け、通らなければ固定金利型をお選びになるのが良いでしょう。

変動金利型は景気が良くなれば金利が高くなるというリスクを秘めていますが、日本経済は停滞し続けているため、余程景気が良くならない限り、固定金利より金利が高くなることはないと考えられます。

ご紹介した内容が、住宅ローンの金利をお調べになる皆様に役立てば幸いです。失礼いたします。

記事公開日:2020年10月

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